魔法少女まどか☆マギカ

次になのはシリーズ同様、魔法少女ものとして登場し、彗星のごとく誕生した作品『魔法少女まどか☆マギカ』もフィギュアとして商品が発売されている。正直、この作品は確かに登場人物は魔法少女達が活躍するアニメなのだが、前述に描いたなのはシリーズとはまるで違う世界観となっており、このアニメの登場で魔法少女という小さな女の子があこがれるファンシーでキュートな存在という根本的な土台が覆されることとなる。アニメ放送当初、その内容は今までの魔法少女ものと何ら変わりないと評価されていたが、放送開始から三週目の第三話で物語りは180度その色を変えてしまう。主人公『鹿目まどか』はどこにでもいる平凡な少女で、常日頃から誰かの役に立てる自分になりたいと願っていた。そんなまどかのクラスの一人の転校生が現れることにより、彼女の運命は大きく変化する。『暁美ほむら』という転校生に半ば脅しとも取れる台詞を言われて戸惑う中、その日の夕方友人の『美樹さやか』とともに買い物の途中に、まどかは謎の声を耳にする。声を辿ってみると、傷だらけで倒れている謎の生物『キュウベぇ』と出会う。そこに突如として現れたほむらから間一髪、さやかの機転により逃げることが出来た二人だったが、その途中着たはずの道がなくなり、不思議な空間に捉われることになる。空間内で不可思議な生物に取り囲まれ、絶体絶命のピンチに立たされるが、そこに現れ彼女達よりも一つ上の少女『巴マミ』に助けられる。その後、キュウべぇからまどかとさやかは魔法少女になって欲しいと頼まれ、世界の裏側を見ていくことになる。ここまではどこにでもあるような王道の話で、第二話までの簡単なあらすじだ。問題はここからだ。第三話で、まどか達はマミに誘われた研修という魔女と呼ばれる人に仇名す者を倒すのを見学していた。その中で、自分にもできることがあるんだという希望を抱く中でまどかは魔法少女になることを決意するが、彼女のそんな願いは儚くも崩れることになる。まどかとさやかを導いていたマミが作中、敵に首を噛み千切られて死亡すると言う無残な最期を遂げてしまったのだ。取り残されてしまったまどかとさやかはかろうじて後を追ってきたほむらに助けられて命拾いをする。最期に残ったのは何も出来なかった自分達の無力さと、戦うことの恐怖を植えつけられたまどかとさやかだけであった。作品の冒頭の簡単なあらすじだけでも分かるとおり、タイトルと世界観がまるで不釣合いなダークファンタジーストーリーとして一躍ネット上でその存在を急激に広めていき、物語が進むにつれて明かされていく魔法少女の真実に、誰もが予想できなかった展開を巻き起こしたことで、2011年放送の人気NO.1アニメとして名を馳せた。放送途中に東日本大震災があったため、関東圏内は放送が遅れたが、それでも多くの視聴者がその最期を見ようとチャンネルをリアルタイムで付けていたと言う。そんな作品とは思わせないような作中の魔法少女達の衣装はとても華やかで、彩り鮮やかさが逆に最期の待つ悲劇の瞬間を余計に引き立たせているのが、何より印象だろう。そのあまりの人気ぶりにフィギュアとしての商品化は当然のように行われ、そのフィギュアも大ヒットを繰り出した。一躍現れたまどか☆マギカという作品はそれまで魔法少女ものという存在を根底から否定するかのような内容に、アニメに興味のなかった人もこの作品をきっかけに見始めるようになったという逸話もある。劇場アニメとして昨年2012年に2部構成で公開されたが、この時に作品の世界観を全く知らないで作品を見てしまった祖母とその孫である女の子が、上映開始から1時間後には最後まで見ずに出てきてしまういうことまで起きてしまったという。それほどの世界観を誇る作品のキャラクターもやはり商品化すれば人気が出たのか、今回は筆者が個人的に出したいと思ったキャラのみで寸評を行う。

アキバの名所

『鹿目まどか』

主人公であり、主人公でありながらキービジュアルとしての魔法少女になるのが一番遅い伏線を張られた。彼女のピンクをモチーフにした魔法少女姿は一番くじプレミアムとして景品にもなったが、まどかフィギュアとして一番話題をさらったのはもっと別なものである。最終話で見せた『アルティメットまどか』という、神をイメージさせるようなその存在感を立体化した作品が昨年末にグッドスマイルカンパニーで発売された。その姿は誰もは待ち望んでいた作品であり、発表当初は予約は殺到して、大ヒットとなったことには変わりないだろう。しかしここで大量生産としてのフィギュアの欠点とも言える点がこの作品で露呈してしまう。フィギュア一つ一つによって塗装などは違ってくるが、その著しさが顕著となってしまい購入したユーザーからイマイチという評価が下ってしまう。この作品以前に別の魔法少女達がフィギュアかされていたが、それぞれがその高いクオリティに納得のいく商品として、一瞬で稀少品の仲間入りを果たしていたため、こちらのフィギュアに期待を寄せていたファンにとっては非常に残念で仕方なかったことだろう。それでも原型としては評価が高く、忠実に原作を再現できているということでは文句の付け所がない。

萌キャラ大集合!

『暁美ほむら』

物語のキーパーソン的な存在であり、その謎めいたミステリアスさで人気だった暁美ほむら。彼女のフィギュアの特徴と言ったら、何と言っても銃火器だろう。彼女個人の武器として劇中でもハンドガンからマシンガン、手榴弾から大砲までと魔法少女としてはいささか現代利器を用いた戦闘が特徴的とも言える。そんな彼女のフィギュアにも当然銃は付いてくるが、大体がハンドガンといったものしかつかないものの、銃を片手に持つ暁美ほむらのフィギュアは今までになかった魔法少女の姿として存在感抜群だ。作中では必死にある目的のために動き回り、ただ一つの願いのために戦い続けてきたほむらの表情を再現するとなれば中々に難しいところだろう。しかしグッドスマイルカンパニーから発売されたフィギュアの表情からは、劇中の真剣な表情の裏側からは感じられないような悲壮感と決意を胸に戦い続けるほむらを再現できていると筆者は思う。これをみるだけで、フィギュアとしての価値がかなり上がると言うものだ、と熱弁してみる。アニメが誕生した月日を考えればまだまだ浅いが、既に日本のみならず海外でも高い評価を買っている今作のフィギュアも何より忘れてはならないだろう。